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林経協の活動方針

林経協では、持続可能で環境保全に配慮された森林の管理 ・ 経営を推進し、日本の森林 ・ 林業の発展 ・ 農山村の活性化に寄与することを目的として、森林政策等についての提言とそれを実現させるための運動、調査研究、経営講座の開催、国内外への調査研修、機関誌(林経協季報『杣径』)や書籍の発行などの活動を行っています。
例年、5月に開催される総会で次の活動目的に沿った事業計画を決定し、分科会や青年部会、婦人部会、流通 ・ 需要拡大部会などでの活動を行っています。
また、毎年2~3回開催される理事会でも活動状況を審議しています。
<活動目的>
(1) 水源涵養、国土保全など環境保全機能を高める森林の管理 ・ 経営の推進
(2) 持続的な林産物の生産機能を高める管理 ・ 経営の推進
(3) 森林の自然生態系、生物多様性を維持する管理 ・ 経営の推進
(4) 森林 ・ 林業を通じた農山村地域の活性化
(5) 環境負荷の少ない循環資源である国産材の利用推進
(6) 森林 ・ 林業 ・ 木材利用の普及啓発
(7) 林業労働安全の確保と従事者の生活環境の向上
(8) 森林育成、素材生産、木材加工流通、金融 ・ 税制等に関する調査研究
(9) 上記各事業に関する研修会、機関紙の発行、関係図書の出版
(10) その他本協会の目的を達成するために必要な事業の実施
平成28年度事業計画
平成28年5月16日に開催した総会 ・ 理事会において、定款第3条(目的)及び第4条(事業)に基づき、平成28年度は主に以下の活動を行うことを決定。
1、新年度活動方針
昨年8月より本年4月まで林政審議会に於いてほぼ毎月審議された森林林業基本計画の改定については、4月に成案がまとまり、8月からそれに基づいた施策が展開されることになっている。この審議の過程で私は、『森林所有者の立場で考えると、長期に渡る山林所得の低下傾向に歯止めを掛けるためには、これまで合板への国産材の利用やバイオマス発電への木材利用のようなB材C材需要は量的には拡大されてきたが、肝心のA材需要には無関心であったのではないか、ともすれば集成材に動いている住宅等の製品需要に対して、A材から生産される無垢製材品の需要拡大が、立木の価値を最大限上げ、山林所得の上昇に繋がるものである。』ということを力説してきた。この点については、今後5年間の林政の方向性を示す森林林業基本計画の中に盛り込むことが出来た。具体策は今後の課題ではあるが、大径木化していくスギの元玉の横架材への利用促進等、今後公共建築物等における木材需要においても無垢製材品と優良材の需要拡大に努めていく必要がある。
本年3月JBN(全国工務店協会)と林経協青年部、木青連、国産材製材協会で行なった全国の地域工務店の実態調査によると、柱や土台の大半はスギヒノキの無垢製材品であり、横架材においても約3割が杉の無垢材であるなど、我々林業の一番の顧客は地域工務店であることが、改めて明らかになった。これらに基づき、今後国産無垢製材品の需要拡大政策を考えていかなければならない。具体的には、工務店に対する支援策の検討、建築家への無垢材 ・ 優良材への理解推進と親派拡大、市町村の建築課に対する中大規模建築への無垢材利用促進運動、一般市民への無垢材キャンペーン等が必要ではないかと考える。
当然、これ以外のA材需要や、B材、C材の需要増についても、その外縁の拡大に取り組み、需要と供給のバランス関係を適正化し、需要が供給に勝っている形が持続されることで、山元に利益が還元される状況を作りだしていかなければならない。
今回の基本計画の中で、日本の林業が皆伐し再造林するという循環過程に入る段階に達したという認識があり、それに基づき、伐採後の更新の問題が大きくクローズアップされてきた。切りっぱなしという状態は許されない。育成単層林として継続していく林分は確実な再造林を行うこと。そして再造林が難しい奥地の単層林については、列状間伐や群状択伐などで、針広混交の育成複層林に移行させていくという方針が示された。育成複層林については技術的な側面、採算的な側面等、不明確な面があり、議論の余地はあるものの、林野庁の森林整備の理論建てとその方向性から、従来の方針が堅持されることと成った。
そして、再造林における低コスト化については、コンテナ苗の植栽による、植栽の季節性の排除と地拵え費用の削減が見込まれる『伐採と造林の一貫作業システム』の導入を目指すことになっており、補助体系においてもそのような方向性が一層進むものと考えられる。
当然今後も間伐の搬出補助は継続されるものの、昨年搬出補助金の上限が100万円から90万円に削減されたように、今後年々減少の方向を見せていく傾向にある。
また、鹿害に対する対策として鹿の生息密度管理を強める方向で政策が練られている。鹿の捕獲技術や防護ネットの敷設方法や単木防御等一層の技術開発に努める必要がある。
出材の低コスト化については、路網整備において自然条件や社会条件がよく、将来に渡って育成単層林として維持する森林を主体に、整備を加速化させる事になっている。
また、意欲ある森林所有者 ・ 森林組合 ・ 民間事業体への長期の施業等の委託を進めるとともに、意欲の低下した森林所有者の森林について、森林組合等における森林の保有 ・ 経営の円滑化を図ることも盛り込まれている。
森林経営計画に於いては集約化のインセンティブが弱まる中で、発足当時から個別森林計画を推進してきた当協会としては、より一層の集約化や計画立案のインセンティブが必要だと考える。
地方創生の政策に基づき、林業 ・ 木材産業の成長産業化による地方創生、すなわち、森林資源を活かした産業育成による、雇用機会の創出と定住促進や、特用林産物や未利用広葉樹資源の活用、森林空間の総合利用、木材産業の競争力強化と新たな木材需要の創出等がうたわれている。これらを我々の仕事のうちに如何に取り込んで行くかが、問われる局面にある。
昨年から注目のCLTについては、本年4月にもCLTの基準強度が国交省から告示され、CLTを利用した建築の基準法制定に向けての動きが着々と進んでいる。具体的な需要増には暫く掛かるであろうが、新しい木材需要が生まれる事になる。
オリンピックのスタジアムの設計が決定され、構造材には約1,900m³のカラマツと鉄骨のハイブリッド集成材が使用される事になり、板壁や外溝などに約1万m³の国産材が利用されるという。そして、使用される木材は森林認証材が利用される事になっている。このことにより、森林認証への注目が集まっている。新たに取得を考えている地域もあり、これらの動きも本年の課題の一つになろう。また、違法伐採対策の議員連盟が結成され、違法伐採材の使用をチェックする制度を作り、合法木材の使用促進を図る方向で検討が進んでいる。この問題も本年本格的に浮上するであろう。違法伐採は持続的な森林経営を目的としていないことから、木材価格を通じて国内の持続性を否定することに繋がる。立法が有効性の高いものとなることを願うとともに、当協会もこの動きに注目していかなければならない。
バイオマス発電に於いては本年も全国で新たにかなりの数の発電所が新設され、一段とバイオマス資源の争奪戦が激しくなることが考えられる。また、発電技術においても小規模の発電所の発電効率の向上技術の進歩も考えられる。低質材価格のアップがどのように進むのか、そしてどのような供給体制が志向されるのかが注目される。
中国の景気減速にもかかわらず、木材輸出は一層の増加が見込まれる。3月に中国上海の木材輸入事情と加工状況等の視察を行なったが、昨年の韓国への木材輸出事情の視察と2年に渡り、王子ホールディングス様の全面的なお世話になってきたが、今後の視察のあり方や視察先、旅行手配の省力化等を含め、参加者の意見も聞きながら、一度検討を行ないたいと思う。
2、部会活動
政策課題に関する部会は、次の6部会となっている。
① 需要開発部会   (担当:片岡明人副会長)
② 輸出部会   (担当:鎌田和彦副会長)
③ バイオマス部会   (担当:藤元良一副会長)
④ 優良材部会   (担当:田中善彦副会長)
⑤ 低コスト部会   (担当:佐藤久一郎副会長)
⑥ 政策PR部会   (担当:吉川重幹副会長)
需要開発部会 (片岡副会長)
A材の需要開発に関しては優良材部会と歩調を合わせて、戸建/共同住宅のうち40万戸近くに及ぶ木造住宅の需要掘り起こしを引き続き模索していく。当部会としてこの分野でも需要の掘り起こしにつながる具体的テーマを設けて検討したい。
また、川下の市況がなかなか立木価格に反映されず山元還元に直接結びつかない現況を勘案し、川下が川上に向けてアクションを起こして立木価格を上げるから素材生産を増強あるいは継続してほしいとの要望が来るような状況を作り出し、国産材全体の需要アップ゚となるようBからC、D材に至るまでの需要を喚起するような活動を推進したい。
具体的には合板向けの需要拡大のため、国産材自給率の高い構造用合板製造を維持しながら、国産材率の低い型枠用合板の国産材化の推進を図ることをバックアップしていく。
CLT向けの需要拡大のため、山林所有者側としての供給体制のあり方を検討。
非住宅木材建築物(公共、中型大型物件)の国産材率拡大のため、それらの建築状況を把握した上での情報を提供。
土木向けには徐々に具体化しつつある地盤改良用の丸太使用に関して、流通価格の水準も含めた供給体制を木材業界内で構築していくことを昨年に引き続きバックアップ゚していく。
川下の需要拡大は直接、森林所有者の団体である当協会が動いてもかならずしも直ちに効果が出るものではないが、法人会員はじめ川下とつながりの強い会員に積極的に参加いただくことで最大限の影響力を発揮していきたい。また、新たな森林 ・ 林業基本計画で設定される国産材供給量、利用量の目標値を達成できるよう引き続きより具体的に貢献していきたい。
輸出部会 (鎌田副会長)
国産材丸太輸出の主な輸出先は中国 ・ 韓国 ・ 台湾向けで、樹種は99%針葉樹であり、特に過去3年は中国向けスギの伸びが著しい。昨年は、積出港が従来の九州地区中心から北海道地区、東北地区、近畿地区、中国地区と日本各地への拡散を見せており、国産林業全域に亘る新たな需要が生まれつつあることを示している。
中国経済の減速感が伝えられる中、年初来スギ丸太の購入価格も他の商品相場同様大幅な値下がりとなっているが、今年3月の上海視察研修会で訪れた中国有数の丸太輸入港である太倉港のスケールの大きさと活気を見ると、上海地区の丸太需要はまだまだ根強いものがあることを実感した。現在は、梱包 ・ 土木用のC材需要が中心であるが、今後、建築用材としての認知度が高まれば、A材需要の創出も期待出来るのではないかと思う。近い将来日本国内需要の鈍化が予想される中、木材資源国日本として海外需要の取り込みに引き続き注目していきたい。
輸出部会では韓国、中国と2年連続で海外視察研修会を開催し、毎回多くの方に参加して頂いたことに対し、この場をお借りして感謝申し上げたい。今年3月の上海研修会では、旅行代理店も使用せず、現地集合 ・ 現地解散としたことで、大幅な参加費用の削減と参加者個人の移動日程の柔軟度を高めた。今後の海外研修会の実施方法については、皆様方のご意見もお聞きしながら検討を続けたい。
バイオマス部会 (藤元副会長)
木質バイオマス発電においては、本年も新たな発電所の建設が見込まれているが、一段と資源の獲得の争奪戦が激しくなることが予想される。低質材価格のアップも見込まれ、今後のどのように進むのか、供給体制がどのように整備されていくのかが注目される。
また、発電効率の向上技術の進歩や小型木質ガス化発電機の開発等により、小規模木質バイオマス発電所の設置もはじまっている。本来の目的の一つである、山村振興や林業活性化につながって来ることが望まれる。
こうした状況を踏まえて、各地での木質バイオマス資源の生産・流通の実態について、価格の動きも含めて調査分析を行うとともに、そうした動きが、山村振興や林業活性化にどの様な形で貢献しているか、具体的な事例をとらえた分析を実施する。
5月の総会の経営講座での、日本木質バイオマスエネルギー協会会長の熊崎実氏による固定価格買取制度と、木質バイオマス発電に係わる講演を皮切りに、本年度の活動を始めることとする。
優良材部会 (田中副会長)
これまでの活動を踏まえて、昨年、部会として取りまとめた『論点整理』に沿って、今年度の活動を実施してまいるが、先ず、本年3月にJBN(全国工務店協会)と林経協青年部、木青連、国産材製材協会で行った全国の地域工務店の実態調査を取り上げて、いわゆる無垢材の利用拡大の具体的な方策を議論することから活動を展開したいと考えている。
更に、『論点整理』にある、林野庁の取組みの実施個所の関係者を招いての講演会や、実施個所の現地視察を企画実施したいと考えている。
また、昨年に引き続き、無垢材優良材の利用拡大が林業再生産を可能にし、併せて日本の森林を守っていく上で極めて重要であることを、国民と建築家の皆様に周知するために無垢材キャンペーンを政策PR部会とともに展開したいと考えている。
低コスト部会 (佐藤副会長)
林業の所得向上の為には木材生産での低コスト化の努力は常になされなければならない。路網、機械化と共に獣害対策と人材育成が重要である。昨年のシカ被害の議論から、カモシカ、猿、猪、熊、ネズミ、うさぎ等獣害は様々であるが、今年度もテーマを絞って森林総研や林野庁のご協力のもと検討していきたい。
昨年度林業労働力について議論できなかったが、東北でも秋田林業大学校が開設され将来の林業を担う人材を養成する試みがなされ、各地でも同様な動きがある。緑の研修制度を含め人材育成について、西欧諸国の事例等も比較しながら検討を進めていきたい。
政策PR部会 (吉川副会長)
我が国の森林を守る為には、国産材の中でも特に無垢材製品の需要拡大が是が非でも必要であるということを、環境NPO団体なども巻き込み、政治 ・ 行政のみならず一般の方々にも知らしめるべく活動しなければならい。
『公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律』に基づいて定められた『基本方針』において、国は、『低層の公共建築物について、原則としてすべて木造化を図るものとする。』とされている。こうした方針を踏まえて、木材、特に、国産無垢材の利用拡大を陳情するのと同時に、設計事務所や建築家に国産無垢材に対する理解を深めて貰うべく情報発信し、非住宅都市建築にも構造材や内 ・ 外装材として利用して貰う道筋を確実なものとしなくてはならない。
新国立競技場の設計を担当する建築家隈研吾氏の木材を多用した建築が注目を集め、木材利用がブームになりつつあるものの、集成材が中心であり、今後は国産無垢材をどう利用するのか研究する必要がある。
また、一般の方々に対しては、森林環境の問題だけではなく、慶応大学教授伊香賀俊治氏が研究されている『木が人間の心理や健康に与える良い影響』などを紹介することによって、木造建築ファン層の拡大を図らなくてはならない。
3、青年部会 ・ 婦人部会活動
これまで同様に一般にも参加を呼びかけて、両部会主催でのセミナーや研修視察等を実施する。
住所 ・ 電話FaX等