林経協の提言
● 新しい森林・林業政策への要請

この『新しい森林・林業政策への要請』は、自由民主党の農林水産戦略調査会、農林部会及び林政小委員会合同会議の場で当協会会長が説明したものです。

平成25年2月28日
(一社)日本林業経営者協会
新しい森林・林業政策への要請
  
1. 森林整備の安定的推進

補正予算及び本予算案では、森林整備や木質バイオマスの利活用、木材利用ポイントなどの措置に感謝申し上げます。 予算に関しては、以下につきご配慮をお願いします。

@ 森林整備予算の確保

当初予算が毎年のように減少しており、補正予算で追加されているが、林業雇用の継続性等を勘案して、安定的な当初予算で措置していただきたい。

これに関連して、地球温暖化対策のための石油石炭税の上乗せ課税の使途に森林吸収源対策を加える等の要望については、本年1月の与党の税制改正大綱において、『森林吸収源対策及び地方の地球温暖化対策に関する財源確保について早急に総合的な検討を行う』とされたところであり、引き続き、森林吸収源対策に必要な財源の確保に向けてご尽力をいただきたい。

A 森林・山村維持の直接支払い制度の検討

『森林・林業の多面的機能を評価した山村・環境・水資源保全のための直接支払い制度』については、林業再生産活動が維持できるものとなるよう検討していただきたい。

また、主伐後に再造林しない事例が増えている。自然条件から天然林化が適切な場合は別にして、再生産や農山村振興の観点から、再造林や獣害対策などへのサポートも併せて検討していただきたい。

B 森林整備事業の見直し

間伐の補助単価は出材量に応じたものとなっているが、ヒノキ主体であったり成長量が少なかったりした場合、一定量の出材が困難な地方がある。成長量に応じて下限の設定を柔軟に対応していただきたい。

バイオマス市場が確立するまでの間、地域の実態に応じて伐り捨て間伐を間伐補助の中で実施できることとしていただきたい。

C 森林環境教育や木育の推進

森林教育は学童に対して行う場合は、森林に親しみを持つことを重んじて頂きたいが、たとえば将来家を建てるときに木材を使うことを選択することが国土の保全にも意義があるというような、目的を建ててそれに向かう教育システムを導入していただきたい。

D 地域林業を担う指導者の育成

フォレスターについては、資格試験・任用の面で地域林業に精通した実践的な民間技術者も活躍できる制度としていただきたい。

特に、フォレスターが市町村森林整備計画樹立を支援する場合、行政サービスとして行われており、この状態では民間フォレスターの養成が施策として取り上げられても活躍できない。民間フォレスターへの研修・任用での処遇などの支援措置が必要。

2. 木材価格の安定と国産材の需要拡大

間伐を推進しつつ、木材価格を回復するには、強力な国産材の需要拡大が必要であり、以下の対策をお願いします。

@ 国産材活用のための奨励措置

購入者にポイントを付与する予算の執行に当たっては、ムク材など地域の材の需要拡大にもつながるようにしていただきたい。

A 木質バイオマス利活用の推進

循環資源である未利用間伐材等の木質バイオマス利活用を推進するため、効率的な発電・熱供給システムの開発、木質バイオマス発電施設等整備、並びに搬出過程への支援施策を徹底して講じていただきたい。

B 違法伐採対策の充実

輸出元の自然破壊につながり、再生産を考慮しない違法伐採木材は、適正な価格形成を阻害するものであることから、諸外国の動向なども踏まえて、対策を強化していただきたい。

米国、EU諸国、豪州は国内に出荷及び輸入される木材・木材製品に関しては、違法取引を避けるため、必要な確認を行う義務等を法的に課すようになっている。日本から木材等をこれらの国に輸出する場合の影響も考慮する必要があると思われる。

3. 立木・丸太に係る消費税の負担軽減

木材は生活必需品であるとともに、再生可能な環境資源である。また、山村振興や森林整備を推進するため、木材の安定供給と利用促進を図る必要がある。

このため、消費税引き上げ前後に発生する駆け込み需要とその反動への対策、長期低落している国産材価格に消費税引き上げ分を価格に転嫁できない実態等を踏まえ、立木・丸太に対する軽減税率の導入又は消費税引き上げ分についての負担軽減措置を講じていただきたい。

▼ 説明のための参考資料.pdf
■ <北海道のカラマツ>
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